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サステナブルの意味とその具体的活動とは|Linkhola

近年、サステナブルという言葉を耳にすることが増えました。サステナブルとは一体どのような意味の言葉であり、私たちはサステナブルを意識してどのようなことができるのでしょうか。

サステナブルとは

サステナブル(Sustainable)とはどのような意味なのでしょうか。
サステナブル(Sustainable)はsustain(持続する)とable(〜できる)という2つの単語が組み合わせられてできた言葉です。つまり「サステナブルな社会」というのは「持続可能な社会」という意味であり、地球の環境や地球の資源を大切に扱い、将来の世代も平和に豊かに暮らし続けることができる社会のこととなります。

サステナブルが必要な理由

産業革命以降、私たちは資源の大量消費、大量廃棄をしてきました。それにより川や海・湖を埋め、山や森林を乱開発し、大気や水や土壌の環境汚染・破壊が進み、地球温暖化も深刻な問題となっています。みなさんは、「宇宙船地球号」という言葉を聞いたことあるでしょうか。地球の資源、人が住める土地には限りがあり、いずれ地球環境は限界を迎えてしまいます。そして地球上の人口が増加し続けると、環境破壊はさらに進んでいくと思われます。そのような現状があるからこそ、私たちはサステナブルを日々の生活の中で意識しなければいけません。

サステナブルな取り組みの具体例

【サステナブルファッション】

ファッション産業は、昨今の「プチプラ」「ファストファッション」もあいまって大量消費・大量廃棄のビジネスモデル、消費者のライフスタイルが広がったこともあり環境負荷が非常に大きい産業であると言われています。例えば服1着あたりの、原材料調達から製造段階までに排出されるCO2は約25.5kg(500mlペットボトル255本製造分)にもおよび、水の消費量は約2300L(浴槽約11杯分)にもなると試算があります。これは国際的な課題ともなっており、生産、流通、使用、廃棄に至るまでの環境負荷を考慮したサステナブルな取り組みが近年急速に注目されています。

ではサステナブルファッションとして、どのようなことを企業や個人は行うことができるのでしょうか。

企業の取り組み

企業は現代の「大量生産・大量消費・大量廃棄」の流れを変え、「適量生産・適量購入・循環利用」により廃棄されてしまう衣服を減らすことが求められています。そのために以下のようなアクションが必要となります。

■ 原料は、天然・自然素材を使い、化石燃料は使わないようにする。
■ 生産工程で廃棄される繊維や水を少なくする。
■ 使用者に長く着てもらうために色落ちしにくい染色技術やほつれにくい縫製技術、デザインにする。
■ 再利用しやすい素材や分解しやすい素材を利用する。
■ 古い衣服を回収しやすい仕組みを作る。
■ 修繕サービスを拡充する。
■ 生産現場での労働環境・人権に配慮する。

個人の取り組み

生産者である企業だけでなく消費者である私たちにもできることはあります。以下のようなアクションを行うことでサステナブルファッションの普及に協力することができます。

■ 購入する前に、生産国、原材料をチェックする。
■ 素材的、デザイン的に自分が長く使える服・靴・カバンを購入する。
■ 所有しているモノをできるだけ長く使用する。
■ 服・カバンのシェアリングサービスやレンタルサービスを利用する。
■ ビンテージやユーズドなど古着を積極的に楽しむ、購入する。
■ 中古や古着を店舗やフリマサービスに持ち込んだり、資源として回収してもらったりする。

ファッションにも「ゆりかごから墓場まで」。一つ一つを長く使い、資源としてリサイクルされ、最後に廃棄されるまで責任を持ちましょう。

【サステナブルファイナンス】

現代社会は経済活動と密接に関係しています。そこで現代社会が抱える環境問題の解決を金融面から誘導する手法や活動のことをサステナブルファイナンスと言います。

ESG投資

サステナブルファイナンスの一つにESG投資があります。ESGと環境(Environment),社会(Social),ガバナンス(Governanc)の3つのことを指します。つまりESG投資というのは従来通りに財務情報だけを考慮に入れるのではなく、非財務情報(ESG)も考慮に入れる投資ということです。
機関投資家はESG投資の中で、企業に対して企業経営のサステナビリティも評価していくことになるため、企業が投資を受けるためにサステナビリティを意識するようになるという利点があります。

グリーンボンド

企業や地方自治体等が、国内外のグリーンプロジェクトに要する資金を調達するために発行する債券のことをグリーンボンドと呼びます。グリーンプロジェクトとは地球温暖化など環境問題の解決に取り組む事業のことです。

企業や自治体側はグリーンボンドを発行することで、環境に配慮している企業であることをアピールでき、イメージアップにつながることになります。また、上で紹介したESG投資家などからの支持を得ることもできます。また、グリーンボンドによる調達資金の使用法はグリーンプロジェクトに限定されており、調達資金が追跡されるとともに、発行後のレポーティングも義務付けられているため透明性が非常に高いので悪用されることはありません。

【サステナブルツーリズム】

コロナ禍で、各国各地の観光地から人や乗物が消え、あらためてサステナブルな観光が注目されました。サステナブルツーリズムとは、観光地の本来の姿を持続的に保つことができるように、観光地の開発やサービスのあり方を見定め旅行の設定を行うことであり、観光庁が掲げる捉え方としては以下の3つがあります。

■ 訪問客、産業、環境、受け入れ地域の需要に適合しつつ、現在と未来の環境、社会文化、経済への影響に十分配慮した観光
■ 地域資源を保全しながら持続的に利用する観光
■ マイナスの影響をなくす(オーバーツーリズム対策等)だけでなく、来訪者の訪問によるプラスの価値を付与する観光

では具体的に私たちは何ができるのでしょうか。

まず大切なのはゴミの持ち帰りの徹底です。観光客によって持ち込まれたゴミは時に不法投棄をされ、自然を破壊したり、観光地の方々の迷惑になったりしてしまいます。富士山などでは特にゴミ問題が深刻であり、山頂付近のゴミを下ろすためには大きな労力とコストがかかってしまうため、持ち込んだゴミを必ず自分たちで持ち帰る必要があります。
その他にも、観光地に訪れる人数の制限をしたり、地域で作られた織物や染め物を宿泊施設で提供するなど伝統工芸品を利用したりすることもサステナブルツーリズムの一環です。

まとめ

私たちや将来の世代が地球で平和に豊かに暮らし続けるためには、私たちのサステナブルに対する意識が非常に重要になります。地球環境を大切にし、この先も人類が地球上で生活できるようにしていきましょう。

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