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【今更聞けない】脱炭素社会のために個人ができること5選

「脱炭素社会」という言葉を聞いたことがある方も多いかとは思いますが、ここ数年、世界中で脱炭素社会の実現に向けた取り組みが行われているのはご存知でしょうか。

「脱炭素化」と聞くと、国や企業が取り組むべきことのように感じてしまいがちです。
しかし、実は脱炭素社会に向けて、私たちにも今から出来る取り組みがあります。

例えば、「ハイブリッドカーや電気自動車に乗る」ことや、「エアコンの温度を調節する」など個人でできることはさまざまです。

この記事をご覧の方は、

「脱炭素社会ってどんな社会なの?」
「よく耳にはするけど詳しくはわからない」
「具体的に何ができるの」

といった疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、脱炭素社会とはどんな社会なのか、脱炭素社会が注目された背景を詳しく解説した上で、「私たち個人ができること」を5選ご紹介します。

一通り読んでいただければ、脱炭素社会についての理解が深まると思いますので、ぜひ最後まで一読ください。

そもそも「脱炭素社会」ってどんな社会?

脱炭素社会とは「二酸化炭素などの温室効果ガスの排出が実質ゼロの社会」のことを指します。

日本では、2020年10月に菅義偉元首相が「2050年を目途に、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」という脱炭素社会への意思表明をしました。

地球温暖化を抑制するためには温室効果ガスの排出を無くす必要があり、世界中で脱炭素に向けた取り組みが行われています。

最近では、「カーボンニュートラル」や「ゼロエミッション」といった動きも活発になってきており、これらも「温室効果ガス実質ゼロ」を意味する脱炭素社会の同義語として用いられています。

「脱炭素社会」が注目されている背景

世界各国が脱炭素社会の実現を目指す背景には、年々深刻化する地球温暖化問題があります。

近年、地球温暖化の影響で海水の温度が上昇、それにより北極や南極の氷河が溶け海面上昇が続いています。
また、世界各地で豪雨や森林火災などといった自然災害を引き起こす出来事が進んでいます。

下記は世界の年間平均気温を表したグラフです。

見ての通り、年々上昇していることがわかるかと思います。

図 世界の年平均気温偏差
出典:気象庁「世界の年平均気温偏差の経年変化」
(https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_wld.html)

地球温暖化の原因として挙げられているのが「温室効果ガス」と言われています。
つまり、気温の上昇を止めるためには温室効果ガスの排出量を減らすことが重要なのです。

太陽からの日射が大気と地表面に吸収されることで熱に変わり、この熱に含まれている気体には、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素などが混じっています。これらの気体を総称して温室効果ガスと呼びます。

そして地球温暖化とは、大気中の温室効果ガスの濃度が増加すると地表面の温度が上昇する現象のことです。

この地表面の温度上昇が気温上昇へと繋がっています。

地球温暖化が世界中で問題視されるなか、2015年のパリ協定で「気温上昇を産業革命前(1880年)に比べて2℃以下に抑える」ことを目標に設定されました。

この2℃のラインが人間と自然が共存できる限界ラインとされています。

これ以上の温暖化は、伝染病の蔓延、水不足、食料問題などをさらに深刻化させると言われています。

よって、一刻も早く脱炭素化に向けた取り組みが求められているのです。

脱炭素社会実現までに解決すべき課題

日本が脱炭素社会実現には解決すべき課題が多くあります。
ここでは代表的な課題についてご紹介します。

化石燃料に頼っている

日本はエネルギー分野で化石燃料への依存度が高いとされています。

2022年に資源エネルギー庁が発表した2021年度のデータによると、化石燃料への依存率が85.9%もあることがわかっています。

図 日本のエネルギー利用割合
出典:BP統計2022よりlinkholaが作成
(enecho.meti.go.jp/statistics/analysis/)

そのため、日本は温室効果ガスを排出しない、風力発電や水力発電といった再生可能な自給エネルギーの割合を、増やす必要があると言われています。

銅産業での温室効果ガスの排出が多い

日本の銅産業の世界シェア率は中国、米国、ドイツに次ぐ世界第4位の伸銅品生産国です。

また、日本の温室効果ガス総排出量の1割以上を占めています。

製鉄では、石炭を使って鉄鉱石を還元するので、温室効果ガスの排出が避けられないといわれています。

日本の一大産業の一つであるだけに排出量も膨大です。

そんな現状を変えるため、水素を使用して二酸化炭素の排出を抑える研究なども行われていますが、実用化にはまだ時間がかかるそうです。

脱炭素社会を目指す上で私たち個人ができること

「具体的にどのような取り組みをしていいかわからない」という方も多いと思います。

ここからは、私たち個人にできる脱炭素社会に向けた具体的な取り組み5選をご紹介します。

今日から取り組める内容もありますので、ぜひ一読したあとには実践してみてください。

1.100%再生可能なエネルギーを供給する電力会社に切り替える

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、私たちが普段使っている電気は、石油や石炭を燃焼させることによって発生している、いわゆる化石燃料を使用しています。

そこで私たちができるのが、100%再生可能なエネルギーを供給している電気会社に切り替えることです。

そもそも、「100%再生可能なエネルギー」とは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスを排出せず、消費電力を100%、短期間のうちに繰り返し利用可能なエネルギーのことです。

再生可能なエネルギーの種類は以下のようなものがあります。

・水力
・風力
・太陽光
・地熱

など、皆さんも一度は聞いたことがあるエネルギーもあるかと思います。

再生可能エネルギーには「エネルギー源を繰り返し利用できる」、「温室効果ガスを排出させずに発電できる」という特徴があります。

100%再生可能なエネルギーであれば温室効果ガスを排出しない化石燃料を使わずに電気を使うことができるため、脱炭素社会に貢献できます。

電気会社の切り替えを検討しているなら、100%再生可能なエネルギーを供給している電力会社にする、という選択肢を増やしてみるのはいかがでしょうか。

2.ハイブリッドカーや電気自動車に乗る

一般的な自動車はガソリンの元となる化石燃料を燃焼させ走行するため、二酸化炭素を含む温室効果ガスが排出されます。

自動車台数や走行量が増えるほど、温室効果ガスの排出量が高まり、地球温暖化を加速させてしまっているのが大きな課題となってます。

そこで、自動車でも脱炭素化を目指すために脱炭素車と言われている「ハイブリッドカー」や「電気自動車」(以下、脱炭素車)が注目を集めています。

また、これらの自動車は脱炭素社会を目指す以外にも2つのメリットがあります。

①維持費が安い

脱炭素車はガソリン車と比べ、維持費を抑えられます。

車の維持費として代表的なものが、ガソリン代です。

同じ走行距離のとき、ガソリン代より電気代のほうが一般的に安くなります。

また、脱炭素車ではガソリン車で必要なエンジンオイルが必要なく、ブレーキパッドなどの減りも少ないため、消耗品代やメンテナンス代も安く済むと言われています。

②補助金が適用される

脱炭素車を新車で購入する際は、補助金が適用されます。

補助金の種類はさまざまなため、車種や自治体によって異なります。

国の補助金と自治体の補助金は重複して申請できる場合もありますので、定価より安く購入できる可能性もあります。

購入時は事前に適用車種や自治体に事前に確認しておきましょう。

図 運用部門における二酸化炭素排出量の推移
出典:国土交通省「運輸部門における二酸化炭素排出量」
(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/sosei_environment_tk_000007.html)

上記を見てわかるように年々温室効果ガスの排出量は下がり気味です。

さらに排出量を減らせるように脱炭素車への乗り換えも検討してみてください。

3.エアコンの温度を調節する

エアコンは温度の上げ下げが激しいほど電力を積極的に稼働させるため、より多くの電気を消費してしまいます。

前項でも述べたように、化石燃料由来の電気を作る際にも、大量の温室効果ガスが発生します。

無駄な電気の消費を避けることで、省エネを心掛けて脱炭素社会に貢献しましょう。

4.公共機関を利用する

自動車は化石燃料であるガソリンを燃焼させることで、たくさんの温室効果ガスを排出します。

また、自動車は動いてない時でも、エンジンをかけていれば常時温室効果ガスが排出されています。

騒音や温室効果ガス排出を抑えるために、アイドリングストップが推奨されていますが、通勤時のラッシュなどの渋滞に巻き込まれれば、長時間の温室効果ガスを排出することになります。

脱炭素社会を目指すためにも、可能な限り移動には自転車や公共交通機関を使い、歩ける場合は徒歩を選ぶことで、温室効果ガスの排出量を抑えることができます。

ひとりが減らせる量は微量ですが、数万人規模で意識していけば、脱炭素社会に必ず繋がります。

5.ゴミを減らしてリサイクルする

年々、ゴミの排出量は世界的に問題になっています。

2022年に発表された、2020年度のゴミ総排出量は年間4,167万トンにものぼります。これは東京ドーム約112杯分もの量を廃棄していることになるのです。

あくまでもこの数字は一般廃棄物の量ですので、産業廃棄物も含めるともっと多くの量のゴミを廃棄していることがわかります。

ゴミの焼却時には温室効果ガスである二酸化炭素が排出されます。
埋め立て処分に関しても埋立地から温室効果ガスの一種でもある「メタンガス」が発生します。

日本でのゴミの最終処分は、主に埋め立て処分となっているので、家庭から排出されるゴミを減らし、リサイクルを心掛けて脱炭素社会に貢献しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は脱炭素社会のために私たち個人ができることを解説させていただきました。

脱炭素社会は近年、世界中で行われている取り組みであり、増えつつある温室効果ガスを抑制するためには、一人ひとりの行動の改善が鍵を握ります。

日本の2020年度の温室効果ガスの排出量は、年間で11億4,900万トン(二酸化炭素(CO2)換算)を超えており、2050年までにこれをゼロにすることを目標としています。

自動車ではなく公共交通機関を使用したり、室内のエアコン温度を1度あげたりと、日常生活の中で発生するエネルギーを見直せることは数多くあります。

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