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余剰電力の買取制度に関する現状と今後

2009年頃から政府が余剰電力買取制度(売電制度)を開始し、順調に広がった家庭用太陽光発電。
ですが現在、その買取制度が終わりを迎えようとしています。その背景には、どのようなものがあるのでしょうか。

この記事では、余剰電力の買取に関する歴史と今後についてご紹介しています。

余剰電力の買取制度とは

余剰電力の買取制度とは、家庭などの太陽光発電で発電した電気が余った際、余剰電力分を電力会社に売却することができる制度のことを指します。

この制度は2009年11月から2012年7月まで実施されていました。
2012年7月以降は固定価格買取制度(全量買取制度)となり、全量買取制は消費した電力とは無関係に、太陽光発電した全ての電力を売却することができます。

以下は、2023年の余剰電力の売却価格をまとめた表になります。

電源規模2023年度
住宅用太陽光発電10kW未満16円
事業用太陽光発電10kW以上 50kW未満10円
事業用太陽光発電50kW以上 入札対象外9.5円

余剰電力買取のこれまで

余剰電力の買取が世に普及した背景には「太陽光発電を世の中へ普及させること」がありました。
はじまりは1992年、電力会社による自主的な取り組みとして始まりました。

電力会社は太陽光発電を普及させるために、多くの方が気になる設置コストを緩和するために対策として買取制度を始めました。
2020年以前の事業用太陽光発電に関して、従来の固定価格買取制度(FIT制度)では、
太陽光発電の設置容量が10kWh以上の場合、自分で消費した電力とは無関係に、太陽光発電したすべての電力を売電可能な「全量買取制度」が適用され、全ての発電電力を売電できました。

余剰電力を売却することができれば、太陽光発電の設置にかかったコストをより早く回収できる可能性があることから、太陽光発電設置の促進に繋がっていました。

日本の太陽光発電の普及率の高さは、このような売電制度があったことがありました。

また、太陽光発電を設置する一般家庭への補助金給付も始まり、こうしたさまざまな取り組みにより、太陽光発電の導入がより一層進みはじめました。
これらの施策の結果、1900年代末から2000年代初頭にかけて、日本は太陽光発電導入量および太陽電池生産量で世界一位の地位を獲得するまでに成長しました。

2000年代初頭には、日本は世界の太陽電池の50%以上を供給する世界最大の生産拠点となりました。
2020年以前の事業用太陽光発電に関して、従来の固定価格買取制度(FIT制度)では、太陽光発電の設置容量が10kWh以上の場合「全量買取制度」が適用され、全ての発電電力を売電できました。

2020年以降は太陽光発電の設置容量が10kW~50kW未満の場合、10kWh未満と同様「余剰電力買取制度」が適用され、さらに太陽光発電の発電電力の「30%以上を自家消費に充当」する必要があり、自家消費量が30%を下回る場合は売却ができなくなる可能性もあります。

今後、太陽光発電オーナーが選べる選択肢

政府が余剰電力の買取を終了した以降、太陽光発電のオーナーはどのような選択肢が残されているのでしょうか。
こちらでは、発電した電力のその後どのようにしていくかをまとめています。

電力会社への売電

卒FIT後、太陽光余剰電力を買取してくれる企業へ売却を依頼することで、引き続き余剰電力分を現金に換えることができます。

現在は、カーボンニュートラルを宣言し、エネルギーコストの削減を目標としている企業等が多くあります。また自治体もゼロカーボンシティを宣言し、脱炭素化に向けた取り組みが増えてきています。このように再生エネルギーの購入を希望している企業や自治体が多くあるからこそ、現在でも売電の需要が増大しています。

現在でも買取対応をしている会社として「伊藤忠エネクス」「eco電力」「住友林業」「トラストバンク」「東京ガス」のような大手の会社をはじめ様々な会社が対応しています。

詳しくは、弊社へご相談ください。

目標達成に向けた具体的投資を増やす

国は、企業の脱炭素化投資を後押しする税制措置を行い、10年間で約1.7兆円の民間投資創出効果を目指しています。

具体的には、令和3年度の税制改正においてカーボンニュートラルに向けた投資促進税制が新設され、企業の脱炭素化投資を後押しする税制措置がされています。また、コロナ禍の苦しい状況でも積極的にカーボンニュートラルに向けた研究開発投資をおこなう企業については、「研究開発税制」で認められている税の控除上限を引き上げられます。

低下した売電価格を埋め合わせるために使える補助金や減税制度

太陽光発電に関して、現在国から補助金は出ていません。
ただし、自治体単位では補助金制度、減税制度が実施されている場合があります。

助成制度は、先着順になっている場合が多いため、導入を検討し始めたらお住まいの自治体に早めに問い合わせましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
本記事では、余剰電力の買取の歴史から現状、これからの余剰電力分の消費方法まで紹介してきました。

国からの補助は随時終了してしまう方が多くなってしまうかと思いますが、引き続き買取を続けてくれる電力会社はまたまだ存在します。
また、卒FIT法に合わせて蓄電池を導入して、完全自社消費に切り替えるのも一つの手と言えるでしょう。

弊社では卒FIT法後以降のご相談を承っております。
家庭のご事情や、今後のことまで踏まえた最適なご提案を致します。

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